新政権の住宅政策に期待します。
長らく続いた自公政権に代わり、民主党、国民新党、社民党の三党による鳩山政権が実現した。きっと、きっと、住宅政策も変わることだろうと期待している。
2008年頃から経済崩壊の現象が一般の人たちにも認知されるようになり、リーマンショック以降は怒涛のごとく崩壊が続いている。この崩壊には音が無い。マスメディアは完全に迷走しているので、真実を伝えていない。無用な危機意識に火をつけてはいけないと親心なのか、そう圧力がかかっているのか知らないが、テレビや新聞、一部の大手ポータルサイトだけの情報では事実は分からない。
私は、今から7年ほど前だったと思うが、東京の自由が丘にある不動産会社の社長からこんなことを言われたことがある。
「自由が丘の不動産会社はどこも涼しい顔をして営業しているけど、内情はどこも火の車だよ」
リーマンショックが起こる何年も前のことだ。
さて、現在の話に戻ろう。2009年の1月から住宅ローン事情が激変した。簡単に言えば、「蛇口」が閉められたのである。これはどこの不動産会社でも、住宅メーカーでも同じ認識だろう。東京の世田谷にある建設会社の社長が言っていたことだが・・・
「今までは、融資の申請を5人出したら、ほぼ全員に住宅ローンが出ていた。でも今は5人のうち3人しか融資がおりない。」
4割の人が融資を受けられないのだ。不動産会社が住宅ローン融資の申請をサポートする場合、まった見込みのないお客さんには申請をさせていない。可能性のある人に絞っているのだ。それでこの数字なのだから経済が良くなるはずがない。亀井大臣、ここが大切なところですよ。
5人の内、3人しか融資が承認されない事実は、金融機関の融資責任者の言葉からもうかがえる。住宅ローンセンターの責任者であるセンター長が言うのだから間違いない。本部から指示がでている。「属性の弱いお客さんはお断りしろ」と言うことだ。
例えば、お客さんを5つのカテゴリに分けたとする。A、B、C、D、E、の5段階。Aが一番の上客。今まではDやEのお客さんでも、個人信用情報の審査に問題がなければ、なんとか融資をしていた。それが、今では、DとEは切り捨てられている。銀行自身の体力的な問題もあるのだろう。金融庁の存在も大きかったに違いない。でも、政権交代により大臣が亀井さんになったので大いに期待している。
亀井大臣に期待したいことに、「国による住宅取得を直接バックアップする体制の整備」だ。窓口を民間の金融機関に任せたり、国を劣後させるようであっては効果が出ない。こんなことを書くと「民業を国が圧迫する気か」と言われそうだが、住宅市場は非常に大きなマーケットである。裾野が広く、周辺企業群への波及効果も大きい。その部分に、国か直接手を差し伸べるのだ。今の住宅金融支援機構よりも、もっと踏み込んだ仕組みを作ってほしい。
買いたい人はたくさんいる。
売りたい人もたくさんいる。
しかし、住宅ローンがついてこない。
普通の人が苦労している。
だから景気が低迷するのだ。
もう一度言う。
庶民の住宅取得を国が直接支援する。
国の金融機関が直接融資する仕組みを作ればいい。
組織の名前はなんでもいい。
とにかく直接融資することが重要である。
民間金融機関に窓口業務を任せる今のスタイルではうまくいかない。
今の仕組みは、手続きが面倒な割りに儲けが少ないのだろう。現場レベルではあまり歓迎されていない。国が直接支援するという、この考え方に、建設業界、不動産業界、住宅設備機器業界、住宅建材業界など多くの業界が賛同するだろう。反対するのは銀行業界とお抱えシンクタンクだけだ。